9月の4連休はお城までもが観光客であふれたというニュースが配信された松本。私は人もまばらなタイミングで行けたので、お店の人たちともゆっくりお話しができました。
そんな松本市内から、今回は店主の個性が輝くスポットを厳選してご紹介したいと思います。シリーズの2回目です。(シリーズ1回目はこちら)
松本通の友人が遠隔ナビしてくれたお陰で、これまでよりさらに深く松本の魅力を感じることができたため、そのおすそ分けを!
アートも楽しめる隠れ家カフェ「Salon as Salon」
蔵づくりの街並みでおなじみの中町からスタートです。松本ならではのクラフトや北欧雑貨ショップなど何軒かのお店を見たあとに、「Salon as Salon(サロン・アズ・サロン)」へ。以前も訪れたことがあるので緊張しませんが、美容室の中にある階段を上がるというところが、そもそも秘密めいていてたまりません。
「サロサロ」と愛称されているこの2階のカフェは、小林由紀子さんと鈴木木実子さんの店主お2人の世界がさりげなくあふれている松本カルチャー界の有名店。音楽や映画のイベント、アート作家の展示なども行われているそうですが、隠れ家カフェとして、にぎやかな中町通りにあるのが信じられないくらい落ち着けます。心地よさと、刺激を求める人にとっての情報と人が交流する場でもあり、まさに今の時代のサロンですね。
メニューで目に入ったのが、魔女チャイ。バニラ・キャラメルティーに、大好きなクコの実と生姜にシナモンなどがブレンドされた独特なチャイ。有機無調整豆乳使用で甘さも抑えられています。漢方オタクで魔女鍋シリーズを連載しているかまる新聞としては見逃せなく、魔女チャイの「森の漢方薬局芍薬堂」さんについては、また改めて特集したいと思っています。
そして、タルトタタンなどスイーツも絶品でコーヒーも美味しいですし、今回タイミングがあいませんでしたが、次回はランチをと思っています!
「ちきりや工芸店」でバッグをGET!
向かいにある「ちきりや工芸店」では、こんなバッグを見つけました。カゴ好きの私にとって、松本はとても危険な街で笑、この裏地と全体のバランスの良さにやられました。
今回の旅は、このあと買うものをこのバッグに入れて楽しむことに〜。
感性を刺激するギャラリー+ショップ「10cm」
六九(ろっく)通りへ移動すると、中町とはまた違う個性のあるショップがぽつりぽつりと。
グリーンのタイルが印象的な「ミナ ペルホネン 松本」をのぞいたあとに、待望の「10cm」をゆっくり見ることができました。
▲ミナ ペルホネン 松本
木工作家で、松本クラフトフェアに発足から参加している三谷龍二さんが、2011年にオープンしたお店です。金土日の週末のみの営業のため、これまでスケジュールがあわなくて行けていなく、今回とても楽しみにしていました。
以前はタバコ屋さんの建物だったそうで、趣きのある看板がそのまま残っていたり、引き戸や小さな庭の雰囲気など、本当に素敵な空間です。三谷さん自身の作品を常設展示しているほか、他の作家さんとの個展やイベントも開催していて、常に静かな刺激が生まれているスペースのように感じました。
器のほかに購入したコーヒーがすごく私の好みの味で、こういったところにも三谷さんの感性がはたらいているのでしょうね。色々な幸福感を満たしてくれるギャラリー+ショップです!
古民家風ほっこりベーカリー「サパンジ」
さて、次は北に200〜300mほど行ったところにある「サパンジ」でパンを購入。
ハード系パンの評判が高いときいていてバゲットやリュスティックをチェックしつつ、菓子パンや惣菜パンなども充実していてわくわく。値段が良心的なので、近所にあったらかなり嬉しいタイプなのと、ぽつんと古民家風のお店のたたずまいがかなり好みでした。
ゴチャゴチャしていない一角で、近くにはタイ料理店やタイマッサージ店などがかたまっている通りがあるのが興味深かったりも。検索してみると、在住のタイ人の人たちに喜ばれている料理店があるようなので、次回トライしたいと思っています。
がっつりお肉とビオワインを堪能「peg」
この日の夜は、友人オススメの「peg」でビオワインとお酒にあう絶品料理の数々を堪能することができて、本当に幸せな時間を過ごせました。
カウンターの奥にあるワインセラーの品揃えと、ガス台まわりに吊るされている燻製肉、そして醸しだされている世界観から、美味しくないはずはないとまず確信。似た感覚は、東京の水天宮前にある「ラ ピヨッシュ」へ最初に行った時以来だったので、「peg」店主の菅沼さんにちらっと聞いたところ、「ラ ピヨッシュ」とはしっかりつながりをもたれていると判明。実は京都で知り合った自然派ワインのお店のソムリエの方とも同じような経験があって、こういったことも旅の楽しみの一つですね。
ソーセージをはじめ、パテやパンツェッタも自家製で、その味わいの深さと、選んでもらったワインの美味しさに大満足。久々のがっつりお肉と、菅沼さんご夫婦の人がらと目配り及び手際に感激しっぱなしでした。
ベーカリー「サパンジ」の近くには、建築物としても有名な「塩井の湯」という歴史ある銭湯があります。今回、初めて入浴できたのですが、風情だけでなく泉質も素晴らしいので、おまけでお伝えしたいと思います。
このような水質書が脱衣所に掲示されていて、鉱石も。
しっかり温まる鉱泉ですよ。明治時代に源泉が発見され、地域住民の希望により、大正時代に銭湯を開業したそうです。