男性優位が続いてきたサウナ界において、女子に嬉しい施設が充実してきている状況を、錦糸町のサウナ事情から前回みてみました。(前回の記事はこちら)
エステや美容サロンへ行くよりも、かなりリーズナブルで健康的なサウナ。中でも、フィンランド式サウナの「セルフロウリュ」の施設が、都内を中心におしゃれ環境へと整ってきているのを見逃す手はありません。熱さや従来のイメージから、何となくサウナが苦手だという方が多いと思いますが、「セルフロウリュ」は、気軽に自分の好きな体感温度や湿度に調整することができますし、冷え性改善、デトックスはもちろん質のよい睡眠効果もあるといわれています。
各サウナ施設が工夫を凝らしているアロマの香りと心地よい熱気に包まれると、日常のストレスを忘れて多幸感にひたれること間違いなし!皮脂量が減ることに加え、お肌が弱酸性の状態になることで良好な環境に保たれ保湿力が高まり、美肌効果が期待できるとも。
今回は、そんな「セルフロウリュ」が堪能できる、女子におすすめのサウナ施設を東京と湘南エリアからご紹介するとともに、「週末フィンランド」の著書でフィンランドサウナの魅力を女子目線で発信している岩田リョウコさんについてもリコメンドしたいと思います。
ドシー恵比寿/都内屈指のオシャレエリアで本格サウナ
まず最初は、恵比寿駅徒歩1分、恵比寿横丁のすぐ近くにあるサウナ+カプセルホテル「℃(ドシー)恵比寿」をご紹介します。
▲Photo: Nacasa & Partners
女性や若者が手軽にサウナでリフレッシュできることを目的とした施設で、シンプルがポイントです。恵比寿エリアでこの後遊ぶ予定の人がサクッとサウナをするのに最適。仮眠利用もできますし、カプセルホテルも終電を逃した時などに便利かもしれません。インテリアデザインは、ブルーボトルコーヒー等の設計で知られるスキーマ建築計画が担当。
▲Photo: Nacasa & Partners
まずはサウナのみを利用することで、オシャレ女子に「セルフロウリュ」の素晴らしさを体感してもらいたいですね。サウナルームは12人が入れる広さがあり、温度別のウォーターピラー(水シャワー)5台が設置されていて、水風呂が苦手な人には嬉しいスタイル。
▲Photo: Nacasa & Partners
なお、10月末まで休業中ですが、五反田店も駅から徒歩3分の場所にありますよ。かまる新聞でご紹介したラテン食材店「KYODAI MARKET」にも近くて、五反田でも早く利用できるようになるとよいですね。(KYODAI MARKET 記事はこちら)
8HOTEL CHIGASAKI/プール+サウナの新形態リゾート
茅ヶ崎に2020年7月オープンした「8HOTEL CHIGASAKI(エイトホテル茅ヶ崎)」は、プール+サウナということで話題になっていますが、「セルフロウリュ」も要チェックです。プール併設ならではの楽しみかたができるサウナで、13℃の冷水シャワーの後のプールは、気持ちよいのひとこと。男女共用で使用できますし(水着着用)もちろん、整え部屋もありますよ。
4階建ての白い建物に囲まれたプールと、ビーチピクニックセットがレンタル可能な三輪タクシーのトゥクトゥクでのビーチまでの無料送迎、そして「セルフロウリュ」!新しい形のビーチリゾート施設に感激です。
なお、こちらのサウナは、TTNEがプロデュースしています。サウナー専門ブランドのイメージが強いTTNE、実は福祉施設およびフィットネスクラブを経営する松尾大さんと、イベントなどのプロデュースを手掛ける秋山大輔さんの2人によるチームです。北欧サウナをスタイリッシュ化し、若者を中心に女性や子供など幅広い層へ広がるようにとアクティブに活動し続けていて、フィンランド政府観光局バックアップのもと、フィンランドのサウナブランドとのコラボプロジェクトなども行っています。
黄金湯/NEW OPENコスパ都内最強サウナ
前回ご紹介した錦糸町の「黄金湯」ですが、「セルフロウリュ」とお風呂をコスパよく楽しめるスペースとしては都内最強だと思っています。
2020年8月にオープンしたばかりなのでどこもピカピカですし、アーティストのHIROCOLEDGEが総合プロデュースした空間は、随所に女子ゴコロをそそります。設計は、またまたスキーマ建築計画。
気になる「セルフロウリュ」は、女性用で(水曜日のみ通常男性用のオートロウリュと入れ替え)、水風呂は地下水の掛け流し。平日昼間が特に快適ですよ。スタッフもフレッシュで、周辺では下町の雰囲気とすぐそばの充実した商業施設との両方を感じられるだけでなく、錦糸町駅北側には南インド料理店や日本では珍しい湖南料理店など、スパイシーでヘルシーな名店も集結しています。
なお、都内で女性が「セルフロウリュ」をできる施設は、他は東京ドームの「スパラクーア」などがあります。
サウナとどう違う?ロウリュをおさらい
ここで、ロウリュに関しての簡単な説明を。ロウリュとは、熱したサウナストーンにアロマ水などをかけることを指します。フィンランド語。そして、もうおわかりだと思いますが、自分でロウリュして温度や湿度を調整することを、「セルフロウリュ」といいます。
通常はサウナストーブですが、床にロウリュをするサウナ施設もあって、前回ご紹介した錦糸町のニューウイングはこのタイプがあるそう。
また、アウフグースというワードをきいた方もいるかと思います。アウフグースとは、ロウリュを行った後、立ち昇った蒸気をタオルなどであおぐ行為のことで、こちらはドイツ語。前回記事に熱波師が登場しましたが、日本ではアウフグースのことを熱波とよんでいるところからの名称です。
サウナとフィンランドの魅力満載!書籍「週末フィンランド」
最後に、実は一番お伝えしたかったのが「週末フィンランド」という書籍のこと。
フィンランドのサウナはどちらかというと岩盤浴に近く、立地も自然に近いため、出た後にマイナスイオンの中で外気浴が可能、と書かれていて、フィンランドへ飛んで行きたくなりました。サウナは森の中の湖のほとりに建てられていることが多いそうで、サウナで汗をかき、湖に飛び込み、森を眺めながらぼーっとしている幸せな姿は、以前ご紹介した映画「サウナのあるところ」にも描かれていました。
本書の締めにある、ロウリュの後にイナリ湖に飛び込んだ体験談がとにかく最高。そして、心もからだも幸せを感じることのできるフィンランドの魅力について、世界幸福度ナンバー1に選ばれているのは、森と湖とサウナのおかげなのかも、と著者の岩田リョウコさんが語っていて、彼女自身にもとても興味をもちました。
著者・岩田リョウコさんについて
プロフィールを見ると、2009年に在シアトル総領事館に勤務後、コーヒー好きが高じて2013年にコーヒー消費量世界第一位のフィンランドに旅行。それ以来フィンランドの魅力に取りつかれ、以来年に1~2度は彼の地を訪れ、今や超フィンランド通なんだそう。
「フィンランド観光局公認サウナアンバサダー」であり、また、シアトルから発信するコーヒーブログ「I Love Coffee」が世界中で大ヒットし、「アメリカで最も有名なコーヒー愛好家」とも呼ばれています。ロウリュとコーヒーという、私が最近とりわけはまっていることを行動的に発信しているところ、尊敬です!
「セルフロウリュ」など、最新サウナ施設に行ってみたいけど、サウナの熱さや水風呂の冷たさなどの設備の違い、さらに料金体系などなど、慣れていないとわかりにくいことも多いと思います。そんな時、サウナのデータベースサイト、サウナイキタイはとても便利ですよ。銭湯カルチャーの情報サイト、TOKYO SENTOもそうですが、ニュージェネレーションによるこういったサイトやSNSは、最新施設ニュースも得られますし、楽しく活用していきたいと思っています。