映画「ハニーランド 永遠の谷」におぼえる蜂蜜愛と、旅先での蜂蜜との出会いと

以前の記事でも少しご紹介した蜂蜜ですが、私にとっては旅行とセットにもなっている重要なスーパーフードで、自然からの恵みであり旅での出会いの収穫だと思っています。今回からスタートするシリーズは、名づけて「蜂蜜旅」。私のコレクションから、毎回オススメの蜂蜜をその想い出と共にご紹介していきます。

初回は特別篇として、北マケドニアの養蜂家女性のドキュメンタリー映画「ハニーランド 永遠の谷」の魅力をお伝えしながら、北マケドニアへのバーチャル旅気分も味わいたいと思います!

映画「ハニーランド 永遠の谷」

「蜂蜜旅」シリーズをスタートしようとひらめいたきっかけの一つとして、映画「ハニーランド 永遠の谷」を新型コロナ問題でこういった状況になる前に観させてもらえたことがあります。さて、待ちに待った公開日が決定したという情報を得ましたので、まずは作品についての紹介からはじめます。

ギリシャの北に位置する北マケドニア共和国のとある村で、養蜂によって生計をたてている女性を追ったこのドキュメンタリー作品。首都スコピエから20キロほど離れた電気も水道もない土地で寝たきりの盲目の老母と暮らしている彼女の生活のモットーは、「半分は自分に、半分は蜂に」

そんな彼女の生活に変化がおきます。7人の子どもと牛たちを連れた一家が大型トレーラーカーで引っ越してきたことから喜びとともに事件も生じ、人間の貪欲さと残虐性に彼女は直面

悲しみ、寂しさ、不安、破壊と再生、そして子ども達との交流からの希望などが、とても丁寧に描かれています。

3年の歳月と400時間以上の撮影から生みだされた“ヨーロッパ最後”の自然養蜂家の姿は、必見。なお、本年度のアカデミー賞で、ドキュメンタリー映画賞部門のほか、国際映画賞(旧・外国語映画賞)部門にも「パラサイト 半地下の家族」などと並びノミネートされたそうです。

北マケドニアの知られざる魅力

主人公の女性が慎ましやかに生活を営んでいる北マケドニアとはいったいどんな国なのでしょうか

彼女が蜂蜜を売るために、スコピエと思われる街の市場へ向かうシーンがあり、彼女が暮らす自然と接した荒涼な場所と都会が意外と近いことに驚きました。Google Mapで見てみると、北マケドニアはギリシャ、ブルガリア、アルバニア、セルビア、コソボに囲まれていて、東欧に位置しています。北マケドニア共和国という国名に変わったのは2019年2月と最近で、人口約200万人程の小さな国。山が多く、自然豊かで、エメラルドグリーンの世界最古の美しい湖があったり遺跡が街中に溢れているそうスコピエや観光地のオフリドなどでは、都会生活やビーチパーティなどが堪能できる側面も。

また、私たちに馴染みがあることだと、アレキサンダー大王と、マザー・テレサが生まれ育った地だということ。個人的には、岩明均のマンガ作品「ヒストリエ」が思いつきます。紀元前4世紀の古代ギリシアでのマケドニア王国大王に仕えた書記官が主人公の佳作なんです。そして、かまる的に最も関心があるのは、農産物や食、そして健康のこと。

ジュニパーベリーの産地であることは知っているのですが、れ以外にもスパイスやハーブが豊富で、土地が優れているため家の庭でハーブや野菜を育てている人がほとんどだそう。ちなみに、ジュニパーベリーは、ハーブティー用などで知られていますが、今日本でブームのクラフトジンに欠かせないスパイスです。中世ヨーロッパで黒死病が大流行した際には、このジュニパーベリーの蒸留酒(ジンのルーツ)が治療薬として使われた記録が残っていて、今、エチルアルコールが活躍していることと通じるものがありますね。殺菌、利尿、消化促進、消炎作用があるこのスパイスを使った料理レシピなどは近々ご紹介します。

さらに気になるのが、ホリスティックな国であること。熱が出たら薬や病院より先に北マケドニアの自家製酒、ラキアで身体をマッサージしたり、肌トラブルにはカレンデュラという花と豚の油を混ぜたクリームを塗って治したりと、蜂蜜以外にもはまりそうなことが満載です!

そして、日本にいながらにして北マケドニアの食を体感できる情報もお伝えします。今のところ国内に北マケドニア料理の専門店はありませんが、なんと神奈川県茅ケ崎市で「北マケドニアフェア」が長期間開催されています。市内の協力店舗で、流通量が少ないマケドニアワインや、ヘルシーなマケドニア料理を味わうことができる貴重な企画。私が食べ比べをしたいのは、パプリカとトマトで作るペーストの「アイヴァル」。現地では、これをパンに塗って白チーズと一緒に食べるのだそう。冬になるとどこの家庭でも庭では巨大な魔女の鍋のような光景が見られるというのも、かまる的には堪りません!野菜やハーブ、スパイスの味が濃く、イタリアンとギリシャ、トルコや中東などの料理がミックスしてヘルシーでもある北マケドニア料理、大注目です。

今回のオススメ蜂蜜①「山とハチミツ」

それでは、オススメの蜂蜜についてご紹介していきましょう。世田谷にあるハチミツ専門店の「山とハチミツ」さんは、在来種のニホンミツバチの養蜂をしながら、国産、輸入蜂蜜製品などを取り扱っている楽園のようなところ。

その希少な国産蜂蜜を、映画「ハニーランド 永遠の谷」の公開初日、アップリンク渋谷とアップリンク吉祥寺で、各劇場先着ご希望の方50名様にプレゼントしてくれるそう。35ml瓶で、内容は林檎をメインに菩提樹、マロニエ、桜の蜂蜜とのことです。

公式サイト:https://yamatohachimitsu.com

なお、公開初日プレゼントがもう一つ。渋谷と吉祥寺の各劇場にて先着(ご希望の方)80名様に、「レザベイユ南青山」の極上ハニーキャンディ「ボンボン ミエル」(袋入り)が!

天然蜂蜜をたっぷり含んだ自然で濃厚な味わいとのことです。

今回のオススメ蜂蜜②「藤原養蜂場」

私の持っている蜂蜜の中に、「山とハチミツ」さんがこだわっているニホンミツバチのものは数少ないのですが、盛岡へ行った時に「藤原養蜂場」さんの「日本みつばち にごり蜜」を購入しました。

東北地方での養蜂の黄金郷とも称されているこの養蜂場。古式の生産方法によるにごり蜜は、蜂蜜だけでなくローヤルゼリーや花粉などが粗目の網を通しただけで納められた究極のものです。盛岡での体験や旅の出会いについては、また改めてアップしますね。

公式サイト:https://www.fujiwara-yoho.co.jp/

映画でも描かれていた、蜂の生態を壊さないようにすることは、養蜂に真摯に取り組んでいる方たちが皆さんおっしゃることで、私も意識していきたいと思っています。今はまだ海外旅行ができないので自然が生活と密接な国、北マケドニアへの旅を、蜂蜜を味わいながら夢想しています。

「ハニーランド 永遠の谷」
6月26日(金)より アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺他にて全国順次公開
リューボ・ステファノフ、タマラ・コテフスカ共同監督
2019年/北マケドニア映画/トルコ語・マケドニア語・セルビアクロアチア語
/86分/1.85:1/字幕:林かんな
配給:オンリー・ハーツ
©2019,Trice Films & Apollo Media

公式サイト:http://honeyland.onlyhearts.co.jp/
公式facebook : https://www.facebook.com/honeyland.movie/
公式twitter : https://twitter.com/honeyland_movie

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