「柿渋」含有タブレットと飴、新型コロナの不活化効果を立て続けに実証

かまる新聞が追いかけている伝統的成分の一つ「柿渋」に関して、嬉しいニュースが立て続けに届きました。

奈良県立医科大学と共同研究開発した「柿渋」を使ったタブレット、そして飴が、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の不活化効果を実証したという内容です。どちらも一般的によく知られている食品メーカーからの発表で、タブレットはカバヤ食品、飴はUHA味覚糖。

今回は、この「柿渋」の不活化効果に関する最新ニュースをお届けします。

新型コロナウイルスを不活化する「柿渋」研究の最前線

現在、私達が直面している新型コロナウイルス感染症は、病気としての問題だけでなく、誰も経験したことのない感染症であるがゆえに、不安を増大させ、先が見えないストレスを抱えた日々が続いています。「Withコロナ」といわれるこれからの生活に向け、新型コロナウイルス感染症とどう向き合うかが重要な課題の中、カバヤ食品及びUHA味覚糖は、奈良県立医科大学の「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」の研究に着目し、共同研究に取り組んできました。

そして、2021年2月、まずカバヤ食品から「柿渋」を使用したタブレットにおいての新型コロナウイルスの不活化効果が、続いてUHA味覚糖から「柿渋」を含有した飴において新型コロナウイルスの不活化実証結果が発表されました。

▲UHA味覚糖の柿渋を含有した飴

▲カバヤ食品の柿渋含有タブレット

奈良県立医科大学の対コロナへの研究

奈良県立医科大学といえば、2020年9月に、柿から抽出した高純度の「柿渋」により新型コロナウイルスが不活化するという研究成果を世界で初めて発表していますし、同11月には、市販のお茶に新型コロナウイルスを不活化する効果があると発表。コロナ禍において、柿タンニンやお茶に含まれるカテキンへの注目度を高めました。

今回の2社は、どちらも「柿渋」についての取り組みで、奈良県立医科大学における免疫学講座の伊藤利洋教授との研究結果です。また、こういったプロジェクトが実現しているのは、同大学が運営しているMBTコンソーシアムの存在が大きく、現在ほぼすべての業種から180社以上が参加しているとのこと。医学的知識をすべての産業に投入してイノベーションを起こすMBT(Medicine-Based Town、医学を基礎とするまちづくり)の理念を達成するために設立された一般社団法人だそうです。

なお、「柿渋」含有のタブレットも飴についても、まだ体内でのウイルス減少や治療についての実証結果ではありません。ですが、今回の効果結果により、「柿渋」製品で手軽に新型コロナウイルスをガードできる生活への期待が大変高まっています

カバヤ食品はお菓子メーカーですが、「柿渋」についてだけでなく、健康にこだわった商品開発にも以前から力を入れています。よく見かける「塩分チャージタブレッツ」は、手軽に塩分補給が出来る商品ですし、私が今気になっているのは、1月に発売された「花粉スッキリミントタブレット」。

1粒当たり100億個の乳酸菌が配合されているそうで、期待大です。

 

▼柿渋の関連記事はこちら

コロナ不活化効果を確認、古くから親しまれる伝統素材「柿渋」を深掘りする

新型コロナを不活化すると大注目の「柿渋」。活用製品をピックアップ

柿渋の伝統的製品「渋団扇」の歴史と、発展し続ける「来民渋うちわ」について

最新情報をチェックしよう!