足湯をしながら薬膳スープを堪能?!唯一無二の足湯サロン「リラックス空間 楊」

池袋で漢方足湯サロンを経営している楊鋭意さんと私との15年近くにわたるヒストリーを、前回つづらせてもらいました(記事はこちら)。楊さんの人柄や魅力などは何となく感じてもらえたと思いますので、今回はそもそもこのサロンがどういったスペースなのかを詳しくご紹介します。

また、四川料理店「楊(ヤン)」の方についても、愛ある独自スタイルで多店舗展開しているのでそのあたりを楊さんに聞きながらわかりやすくまとめてみました。またメニューにあるものをほぼ全て食べた私の視点で、敢えて有名な汁なし担々麺や麻婆豆腐以外からのオススメ料理をピックアップしてみたいと思います。私と同様にこちらの味にハマった人達のエピソードと共に。

漢方足湯と薬膳スープを楽しむ「リラックス空間 楊」

漢方足湯サロンは、店名としては、「リラックス空間 楊」になります。池袋西口の東京芸術劇場が目の前に位置していて、四川料理店「楊2号店」からも徒歩圏内。

少々ディープな感じの雑居ビルの5階にあり、エレベーターを降り中に入ると店名通りリラックス出来る空間がまっています。巷にある足湯カフェや日本の温泉地などにある足湯とは異なり、体調を整えるための漢方成分を煮出した足湯で、足を入れてしばらくすると驚くほどの汗が全身から流れ出てきます

まずは可愛いチャイナ風ウェアに着替えて、中国茶を飲みながらゆったり気分で準備しましょう。足湯は、漢方がたっぷりであめ色のような色をしていて、そしてなかなかに熱いのですが、無理しないでゆっくり足をしずめます。

両足が樽の底につくと、熱が逃げないように腰から下を大きなタオルで包んでくれるので、頭を空っぽにしましょう。頭頂部から汗が出る感じがしてくると全身に成分が行き渡っている証拠のよう。

この感覚はここの漢方足湯を2回目に体験した時からほとんどの方が感じるそうで、実際私も1回目に比べて2回目は汗のかき方に変化を感じました。岩盤浴でかく汗の質が、時間や回を重ねると変わるのとも似ていて、こんなに汗が出るんだと毎回驚きます

足湯とともに薬膳スープをいただく

足湯を始めて少し落ち着いたタイミングで、薬膳スープのセットが運ばれてきますよ。漢方足湯だけでも日本では珍しいですが、そこに料理人の楊さんならではの薬膳スープが味わえます。

季節が反映され体調バランスを考えた料理で、私が大好きな烏骨鶏のスープや、日によってはスッポンの時もあります。この日は、朝鮮人参・なつめ・ゆり根・干しぶどう・竜眼(りゅうがん)・丹参(たんじん)のスープでした。丹参はシソ科の植物でその根を精製した生薬名です。中国医学で活血化瘀薬に分類されていて、活血、通経、涼血、安神などの作用があるそうです。

他のアジアの国もそうですが、中国圏の国では日本のように日常的に冷たい飲み物をとることは少なく、アジア人としてはスープもお茶もなるべく温かいものにすることが、夏の体調維持に良いように感じています。

たっぷり発汗したあとはマッサージなども

食後は、中国茶を飲みながら体調相談をしても良いですし、お連れの方がいたらお話しをしていても。汗をとにかく流して、足湯時間の目安は30〜40分ほど。それ以上ですとまだお湯は温かいのですが、効果を下げないようにそろそろ足を出しましょう。

中国茶も時期やその日により内容を変えているとのことで、この日は緑茶と菊と金蓮花のお茶でした。ふわっと花の香りを感じるクセのない飲みやすいお茶でしたよ。

気になる料金ですが、漢方足湯と薬膳スープセットで2,980円(消費税別)という超満足な内容です!

たっぷり汗をかいたウェアから着替えて、さらにオプションでマッサージやカッピングなども受けることも出来ます。

四川料理店から足湯サロン経営を始めたワケ

私達は、2018年末のオープン直後のかなり寒い時に漢方足湯を初体験して、その冬から冷えを感じにくくなったように思います。池袋は職場からも自宅からも少し距離はあるため、連日のようには行けませんが、近所にあったら超嬉しいお店です。

そのため、楊さんにどうしてこういったお店を始めたのかを聞いてみたところ、漢方足湯があるお店は北京など中国の街には普通にあって、何より自分が漢方足湯に入りたかったんだよ、と開口一番言われました。

▲オーナーの楊さん

四川料理店「楊」で知り合ったお客さんも共に年齢を重ね、からだにより気をつかう必要が高まったことで、自分自身もそうだけど、まわりの人達にも喜んでもらえるんじゃないかな!とのこと。うーん、楊さん素敵過ぎます。

楊さんのお店遍歴

せっかくなので、ここで楊さんのお店の歴史を整理してみたいと思います。

1994年 「楊1号店」を十条に開業、汁なし担々麺を日本ではじめて提供する
2003年10月 「楊2号店」を池袋にオープン
2006年6月 「楊3号店」(現在別オーナー)池袋にオープン
2010年5月 「楊人形町店」オープン
2012年1月 「楊人形町店」閉店
2012年1月 “孤独のグルメSeason1”の第3話で担々麺が紹介され、大きな話題となる
2017年4月 「楊八戸店」(別オーナー)八戸市にオープン
2017年5月 「楊2号店別館」を池袋にオープン
2017年5月 “マツコの知らない世界”の担々麺特集で、汁なし担々麺の中から選ばれ絶賛される
2018年12月 リラックス空間楊を池袋にオープン

リピート間違いなし!業界人御用達の楊グルメ

2012年に放送された“孤独のグルメ”で、井之頭五郎こと松重豊さんが本当に美味しそうに食べていたのが印象的でした。関係者に聞いたところ、彼は仕事とは関係なく「楊」を大変気にいって、プライベートでも何度も訪れているそうです。

他にも俳優さんやスタッフの方達をはじめとしたエンタメやマスコミ業界人のリピート率も高く、名物の汁なし担々麺や辛いもの好きに評判が高い麻婆豆腐などの絶品さはもちろんですが、気どらないお店の雰囲気と、小柄なのにパワーあふれる楊さんに会いたくてという方も多いとのこと。

八戸店も、元々池袋のお店の常連客で、東京から八戸へ帰ることになった際に「楊」で料理修行して、地元で開業し楊さんのサポートもあって評判のお店となったんだそうです。

15年の常連、かまるオススメ料理

それでは最後に私のオススメ料理を。

ジャガイモの黒酢炒め

黒酢のさっぱり感とジャガイモのまったり感が絶妙にマッチしている一品です。

海老ワンタン麺

辛すぎない“美味しい”辛さで、ピリリと効いた山椒が抜群のアクセントに。海老ワンタンがプリプリですよ。

漢方足湯は、実は今のような夏の時期にもとても効果的です。クーラーが効いたオフィスや部屋で自分のからだがいかに冷えきっているかが実感できると思いますよ。さて次回からは、楊さんの漢方足湯サロンで饗されている漢方に基づいた薬膳スープをレシピと共にご紹介しますので、お楽しみに!

〈リラックス空間 楊〉
所在地:東京都豊島区西池袋3-26-6 サンサーラビル5階
営業時間・定休日:お問合せください
電話番号:070-5079-8138 ※電話による予約制です。

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