飲食店を経営している外国人の方と仲良くなることは比較的多い私ですが、中国・洛陽出身の楊鋭意さんはその中でも長いお知り合いの一人です。東日本大震災の時も、新型コロナの影響を受けている今も、「大変だけど明るく乗り切ろう!」という楊さんの笑顔と声、そしてパンチがあってとにかく美味しい料理から、私も多くの元気をもらいました。
そんな楊さんが、2018年末から始めた、漢方足湯をしながら薬膳スープを味わえるカジュアルなサロンには、からだの不調に悩む人や漢方足湯の温活効果にはまった人達が集まり新たな交流も生まれています(現在は全て予約制です)。楊さんとの出会いから親密になったエピソード、そして彼女が足湯サロンをオープンすることに至った経緯などなど、楊さんとの15年近くにわたる想い出を2回シリーズでつづってみたいと思います。
四川料理店オーナー 楊鋭意さんとの出会い
池袋の四川料理店「楊(ヤン)」に初めて食べに行ったのは、2000年のミレニアムを数年過ぎた頃だったと思います。当時、私は中国との仕事が何回か続いていたことと、担々麺や四川料理を都内で食べ歩いていた中で、たまに池袋へ行く用事があると必ず「楊」へ食べに寄るような状態が数年続いたような気がします。
▲楊2号店の店内
あくまでもただの客の一人で、なんとなく顔はおぼえているような感じですね。
親しくなったのは「楊」の人形町出店がきっかけ
当時、池袋には「楊」は2店舗だったと思うのですが、その後、人形町にお店を出したことを、通りがかりに偶然発見。たまたまその頃近くのエリアに住んでいたため、まるで定食屋さんみたいな感覚で、甕だし紹興酒などを飲みつつメニューにある料理を食べ尽くしていく日々となり、楊さんと色々お話ししていく内にぐっと距離が近づいたように思います。人形町は新しいジャンルの飲食店が根づくまで時間がかかる街といわれていますし、池袋とは違う客層に楊さんも苦労されていたようで、そこに東日本大震災が起きたため、震災の数カ月後に残念ながら人形町店は閉店となりました。
その際、自分達が大変な状態なのにお店で義捐金を募っていた楊さんの姿を見て、益々彼女のことが好きになったんです。
この頃中国とご縁があり、楊さんと中国へ行く話も
2010年、私はバイオダイナミック農業関係のご縁で四川省の成都へ行く機会を得ました。オーガニックシルクという天然素材での生産に関わっている人達と会ったりした後、本場の四川料理、特に地元の人達がワイワイと囲んでいる屋台形式の火鍋を味わい、成都の街中で数日過ごし、もちろん成都に来たのですからパンダを間近で見られる施設へも足をのばし、さらにチベット村へも。
そして帰国後、直ぐに恋しくなったのはあの花椒の香りとしびれる味。人形町の「楊」へ行き、楊さんとそんなお話しをしたのも懐かしい想い出です。
その後、池袋のお店と最初に始めた十条のお店の経営・運営に集中することになった楊さんとは、前ほどは会わなくなりましたが、たまに行くと人形町店でのことなどを話したりしている中で、楊さんの故郷の洛陽へ一緒に行こうと誘ってもらったりもしました。タイミングがあわずまだ実現していませんが、新型コロナ感染が広がる直前にも、中国へのツアーを一緒に申し込む話しをして盛り上がったもの。
一気に超人気店に!四川料理「楊」
さて、池袋の「楊」ですが、2012年にある大きなきっかけがあり、超人気店となりました。担々麺の特集はもちろん、羽根つき餃子や絶品の麻婆豆腐などがTV番組や雑誌、そしてその頃から影響力がとても大きくなってきたグルメブロガーや飲食店口コミサイトなどから絶賛され、楊さんがすごく幸せそうで(忙しそうでしたが)私にとってもとても嬉しく楽しい時期でした。
仕事関係の人達を連れていって大変喜ばれましたし、個人で行く時は時々裏メニュー的な鍋を用意してもらったりもしています。
現在は「楊2号店」にいることの多い楊さん。前述した漢方足湯のサロンは、現在はマッサージなども受けられるスペースに進化していて、楊さんと会うのは今はもっぱらこちらです。
▲漢方足湯
さて、次回はその日本では珍しいスタイルの漢方足湯サロンについて詳しくご紹介するとともに、大人気店となった「楊」で私がオススメする料理や、この店の味と楊さんの虜となった業界人や有名人のことなどもお伝えしたいと思います。
〈中国家庭料理「楊」2号店〉
所在地:東京都豊島区西池袋3-25-5
アクセス:東京メトロ丸ノ内線池袋駅1b出口より徒歩2分
山手線池袋駅西口より徒歩3分
西武池袋線池袋駅西武南口より徒歩3分
営業時間:月~金 11:30~15:00、17:30~23:30
土・日・祝日・祝前日 11:30~23:30
公式サイト:https://yan2gouten.owst.jp/