みなさん、プゴクッって知ってますか。韓国の干しスケトウダラのスープです。
向こうでは、ヘジャンクッと呼ばれる酔い覚ましのスープとして有名です。ヘジャンは、たぶん漢字で、解腸(ヘジャン)なのかなあと想像しますが、韓国の食堂で朝定食で食べたこともありますし、ソウルの鍾路(チョンノ)には有名な専門店もあり、みなさん二日酔いでの出勤だからかしら(笑)、たくさんのサラリーマンが食べてました。
韓国の干し鱈は加工法で呼び名が変わる!?
単に干し鱈だと思っていたのですが、今回改めてネットで調べて見たら、韓国では加工方法でプゴ(北魚)とファンテ(黄太)と呼び名が違うそうです。私、それぞれの名前は知ってたのですが、加工違いとは思っていなかったのです。
プゴとは、獲りたてのスケトウダラの内臓を取りのぞき、比較的温かい海風にさらして、水分がなくなって固くなるまで1か月ほど干したもの。
ファンテは、産卵期(4月から12月)に獲ったスケトウダラを氷水につけて、真冬の雪の中で風にさらして、長期間凍らせては溶かす過程を20回ほど繰り返して干したもの。やわらかくて香ばしいのが特徴とあります。
プゴはダイエットにも美容にもおすすめ
今回作ったスープは、袋の表記をよく見たらプゴではなくファンテだったことがわかりました。数年前に江原道に旅行した時に買ったんです。雪山の中で、棚でタラを干してる写真が疑問だったのですが、やっと意味がわかりました。韓国人の友人がこのあたりの名産だから買えというので買ってみたまま放置してたんです。以前プゴクッを作った時はこんなに身が柔らかかったかな?と思っていたので、ファンテだからなのかと納得。
プゴは生の状態より、2倍も多くのたんぱく質、ビタミン、カルシウム、脂肪、鉄分を含み、低カロリーでダイエットにいいと話題なんです。アルコールを分解するアミノ酸が生より5倍も多く含まれているため、肝臓機能を高めて代謝を促進するので二日酔いにも効果的という理由。先程書いたようにだから酔い覚ましに食べるわけですね。
アミノ酸はお肌にもいいですから、美容にいい商品として、最近はネットでプゴとだしのセットが売られているのも見かけます。そんなにメジャーになっていたのかとびっくりしました。
そういえば韓国人の友人と食べ物の話をしていた時、日本はお弁当文化があるけど、韓国は汁物にご飯と副食としてお惣菜数種を食べることが普通なので、お弁当になりづらいと言っていたんです。韓国でも学校にお弁当持ってくシーンをドラマで見たこともあるし、ピクニックで食べてるお弁当をみたこともおるので、お弁当がないわけでじゃないですが、たしかに汁物がないと韓国人は落ち着かないと言う人が多かったです。
プゴクッの作り方
それでは、簡単なのでプゴクッの作り方を。
今回はファンテなので、本当はファンテクッですね。
材料:
- プゴ 50~60g
- 水 800cc
- ごま油 適量
- だしの素 適量
- ニンニク 1片
- 醤油 適宜
- 塩 適宜
以下、好きなものを適宜
- もやし
- 大根
- 豆腐
- ネギ
- 卵
作り方:
① プゴは5cmくらいに食べやすいようにハサミでカットするか、ちぎって水でもどします。量は50~60gと書きましたが、友人は一掴みくらいでテキトーでいいのよと言っておりました。30分くらいである程度もどります。
② もどしたプゴの水を切り、ごま油で炒めて水気を飛ばします。今回は大根がかためなので、一緒に軽く炒めました。
③ もどし汁と水とあわせて800ccを②に入れて、だしの素をいれる。
④ 好きな野菜、豆腐(絹豆腐が口当たりよいです)を入れて、沸騰したらすりおろしニンニク、しょうゆ、塩をお好みで。
⑤ 最後に溶き卵とネギを入れます。
ダシは韓国では、ダシダという牛肉の化学調味料を入れることが多いようですが、私は韓国の無化調のだしを入れたり、日本の昆布だしを少し入れたりしてます。醤油は韓国製のを使ってますが、もちろん日本のでもOK。水の量もあくまで目安ですし、味を見ながらだしを足したりして調整してください。
ニンニクを入れることで魚のにおいも中和されるので、ポイントです。今回は卵がなかったので使いませんでしたが、入れるとタンパク質も追加されるし美味しいですよ。高タンパク質にするなら、ササミなどを入れてもおいしいかもです。
ダイエットには、スープだけでも野菜を入れれば結構お腹にたまります。また、普通にごはんと食べるなら、これだけだと優しい味なので、キムチやエゴマの醤油漬けなど、少し濃い味のおかずがあると、私的にはちょうどいいです。
ただ煮るだけなので、ぜひお試しください。プゴは韓国系スーパーやネットで売っていますし、最近ではカルディでも入手できるとありましたのでのぞいてみてください。
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