9月に入って、夜になれば虫の音に心癒され秋の気配が感じられる季節になってきました。まもなく夏が完全に終わり、さよならまた来年、となる食べ物をご紹介します。
それは、夏の風物詩コングクス。今回は自宅て作れるコングクスのレシピをお届けします。
韓国的さっぱり麺「コングクス」
夏になると日本でも、「冷やし中華はじめました」とお店に貼り紙が出ますよね。韓国では「コングクス ケーシ」と貼り出されます。直訳すると、豆そば開始。コンは豆、グクスは麺のことです。「麺」はミョンって発音するのですが(日本でいうところの音読み)、わかりやすい例はネンミョン(冷麺)ですね。グクスの方は、普通は小麦粉で作ったひやむぎ状のものを指します。私のイメージは、グクスは「そば」って感覚なんですが。蕎麦粉の蕎麦でなく、日本で中華麺を中華ソバという感じかな。
韓国の人はさっぱりしてると言って、夏にこの麺をよく食べます。豆乳の冷たいスープに麺を入れた料理です。夏になると出てくる料理ですが、豆腐専門店などで食べるのがやはり美味しいですね。
スーパーなどで、コングクスの素という粉が売っていまして、家でもそれを溶いて簡単に作れるからと、韓国の友人がコロナ救援物資として送ってくれました。箱をあけると、こんなボトルが何本も。友よ、でもこんなには夏までに食べきれんよ…。
前に買ったものはもっと白っぽい粉でしたが、今回のは比較的黄色味が強く、少し甘みがあってトウモロコシのポタージュを粉にしたみたいな印象です。
ふたをあけると、こんな片栗粉みたいに細かい粉が。
コングクス 作り方
作り方
材料:1人前
- コングクスの粉 ティースプーン 5杯くらい
- 水 200cc
- 素麺や冷麦 一束
- きゅうり 1/2本
- トマト 数切れ
- キムチ 適宜
- 塩 適量
- 白だし お好みで
- えごまの粉 お好みで
- 白ごま お好みで
作り方:
1.きゅうりは千切りにする。トマトとキムチも食べやすいサイズに。
2.素麺もしくは冷麦をゆでる。
3.コングクスの粉を水で溶いて、氷を浮かべて冷やす。氷の分溶けると薄くなるので、あとで味は調整してください。
4.麺をスープに入れて、きゅうりを浮かべ、キムチをそえる。塩を好みの量入れて食べる。
5.もの足りなければ、お好みで白だし、えごまの粉、白ごまなどをスープに入れてみる。
コングクスの粉も、友人がメモで書いてくれた量を書きました。味を見て、お好みで増減してください。きゅうりは必ず入れますが、トマトはあれば彩りとして私は入れます。
ちなみに韓国では、5の部分は入れません。豆乳と塩で素朴にさっぱり、つるっと食べるんです。でも、私はどうにも物足りなくて、途中で飽きてしまいます。なので自宅で作る場合、ダシを入れたりアレンジします。
えごまの粉を入れると、少し香ばしくクリーミーになるのでこれも個人的な趣味。白ゴマも香ばしさがプラスされて私は好きです。
なぜ友人がコングクスの粉を送ってくれたかというと、カカオトーク(韓国のSNS)で、私がソウルで大好きなコングクス屋があるのに、コロナで行けないなあとやりとりしていたからなんです。ソウルの市庁駅近くにある「晋州会館」というレストランで、ともかく他とまったく違う味。正直、他の有名な豆腐専門店でコングクスを食べても私は口に合いませんでした。ともかく塩味が単調で途中で飽きてしまうんです。でも、そこのコングクスは別格。まずスープの色が、白ではなく濃厚な黄色のポタージュみたい。そして、キムチが美味しい!コングクスに合うのは、ぜったい酸味が強いキムチです。そこはキムチをからめながら最後まで食べても飽きませんでした。
日本のスーパーのキムチは甘くて、豚肉と炒めたりチゲにするには物足りないものばかり。とりあえず今回は新大久保のスーパーで買ったものを入れました。たくさんもらったコングクスの粉を消費するためにも、まず好みのキムチを探すところから始めます!