「手羽先」コラーゲンでエイジングケア【楊さんの薬膳スープレシピ②】

池袋にある大人気四川料理店「楊(ヤン)」のオーナー 楊さんの薬膳スープレシピをご紹介する本企画。2回目となる今回は、手羽先を使ったコラーゲンたっぷりの薬膳スープです。(1回目の烏骨鶏のスープはこちら

楊さんは漢方足湯サロン「リラックス空間 楊」のオーナーでもあり、本企画でご紹介するスープは、「リラックス空間 楊」で足湯をしながら提供されるスープと同じレシピになります。ぜひ自宅で作ってみてくださいね!

良質コラーゲンたっぷり!手羽先の薬膳スープレシピ

手羽先を使うことで、鶏のダシで味にコクが出るだけでなく、骨と皮も一緒に煮込むのでコラーゲンがスープに溶け出します。

コラーゲンは骨や軟骨、爪の形成、目の水晶体や角膜の保護に効果的。さらに髪の毛を太くし、ツヤをもたらすとの研究結果もあり、積極的に摂っていきたい栄養のひとつです(体内のコラーゲン量は年齢とともに減少し、50代では20代の約半分までに低下してしまうそうですし…)。

そして、女性が気になることといえば肌への影響ですよね。美容成分として知られるコラーゲンですが、口から摂取しても肌に効果があるのでしょうか?実は、口から入ったコラーゲンがそのまま肌に届くわけではありません。ただ、コラーゲンが分解されたアミノ酸に有効性があることが明らかになっています。

手羽先の薬膳スープなら、コラーゲンの生成に必要なタンパク質やビタミンCも一緒に摂取できるので、一石二鳥!まさに骨や爪を丈夫に、髪の毛をツヤっと輝かせるエイジングケアスープですね。

手羽先の薬膳スープ作り方

材料:4人分

  • 手羽先 4〜6つ
  • 長芋 お好みの量
  • なつめ 10個
  • リュウガン お好みの量
  • 蓮の実 お好みの量
  • 高麗人参 2本
  • 当帰  お好みの量
  • クコの実 お好みの量
  • 塩 少々
  • 水 1.2〜1.5L

作り方:

1.手羽先を冷たい水に入れ、火にかける。

2.沸騰したら手羽先を取り出してきれいに洗う。

3.長芋は食べやすい大きさに切る。

4.新しい水に、手羽先、そのほかの食材を鍋に入れて煮込む。

5.沸騰したら、一旦火を止める。

6.少し経ったら(10分〜20分程度)、また火にかけ、沸騰したら火を止める。

7.再度、少し経ったら(10分〜20分程度)、また火にかけ、沸騰したら火を止める。

8.最後に長芋となつめを追加で加えて、長芋に火が通るまで煮る。

 

調理のポイント:

✔︎煮込むと具材が溶けてしまうので、煮込んだ後に追加でなつめと長芋を入れると食べ応えアップ&見た目が良くなります。

✔︎煮込みっぱなしにするのではなく、沸騰したら火を止めて、を3回ほど繰り返すのがおすすめ。火にかけている時間はトータルで30分くらいで十分です。

ねっとり長芋で食べ応えバッチリ!

手羽先の他に、長芋も入っていた今回のスープ。手羽先はがやわらかほろほろになっているので、ねっとりした長芋があることで食べ応えのあるスープを楽しめました

▲「リラックス空間 楊」の薬膳スープセット

楊さんのスープは色が透き通っていて美しいのですが、その秘訣が火にかけすぎないことだと判明。なるほど、ぐつぐつと煮込むと具材が崩れて色も濁ってしまうんですね。

“今日の一杯”薬膳の効果・効能

手羽先や長芋のほかに様々な薬膳が入っていた今回のスープ。それぞれの効果効能は以下の通り。

  • 手羽先・・・鶏肉の効能として、お腹を温めて、気を補い、身体に元気をつけます。
  • 長芋・・・胃腸を丈夫にし、気を補い、体力をつけます。ミネラルに富み食物繊維もとれます。老化防止、疲労回復、美肌にもよいので、少量づつでもまめに摂るとよい。
  • なつめ・・・胃腸の働きをよくし気を補う。併せて血も補い、精神安定、栄養不良、疲労倦怠感、不眠、イライラによい。女性のビューティーフードです。
  • リュウガン・・・血を補い、精神を安定させる。不眠や疲労、めまいなどにもよい。
  • 蓮の実・・・消化を助け下痢を止める。腎の機能を高めて、精液漏れ、不正出血によい、精神を安定させ、動悸不眠にもよい。
  • 高麗人参・・・気を補い、胃腸・呼吸系を活性化。胃腸虚弱、呼吸機能低下、糖尿、低血圧、貧血、精力減退などによい。体力があるタイプの方は、摂りすぎると胃熱があがり、のぼせるので注意です。
  • 当帰 ・・・体を温め、血流をよくするため、婦人病によいと言われています。
  • クコの実・・・目の疲労、視力回復、肺を潤すので慢性化した咳にもよい。めまい、足腰に力が入らない、栄養不良、精力減退などにもよい。肝腎を補うので、アンチエイジングのスーパーフードといわれ、欧米でもゴジベリーとして人気です。
こうやって効能を調べると、薬膳スープは気や血を「補う」=プラスするものがたくさん含まれていますね。疲れているという前提でどうしてもプラスする傾向があります。「養生」とは、どちらかに寄るのではなく、バランスをとることが重要です。今の自分が、プラスする必要があるか、逆にマイナスする必要があるか、自分の身体の声を聞いてみる意識をもつとよいかもしれません。
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