やや暑さが和らいだとはいえ、まだまだ暑い日が続いてます。朝起きて、私少し発熱してる?という気分なのに、体温を測ると平熱・・・これは更年期だから?単に体に熱がこもってるだけ?と自問自答しながら対策を講じなければと考えて、やはり薬膳の力を借りることにしました。
といっても、そんなに難しいことはないのです。今日は、緑豆を使って、夏にピッタリなスイーツの緑豆湯(リュートウタン)を作りました。緑豆って、日本ではもやしの原料として使われているくらいでしょうか。あとは、春雨の原材料として、スーパーでもよく目にしますよね。
夏におススメ!体の熱をとる「緑豆」
実は、緑豆は薬膳的には涼性の性質をもち、「心(しん)」や「胃」にいい、体を冷やして余分な熱をとる効果のある食材です。体内の老廃物や毒素を解毒し、喉の渇きを癒し、湿気をとり余分な水分も排出してくれます。
湿気が強くて暑い台湾の気候にあっているのでしょう。美白効果のハトムギなどとともに、台湾スイーツ、豆花(トウファ)のトッピングでもよく使われています。なお、豆花が食べられるおススメ店の記事はこちらから。
作り方は超簡単です。
緑豆湯 作り方
材料:
- 緑豆 1合
- 水 1L~1.2L
- 砂糖 大さじ1~2(私はてんさい糖にしました)
- 蓮の実 10個(お好みで)
作り方:
1.緑豆は洗ってから、水に一晩つける。
2.蓮の実も洗って、緑豆と一緒に鍋に入れる。
3.鍋に水を入れてひたすら煮る。適宜アクをとる。
4.豆が柔らかくなったら砂糖を入れて完成。甘みが足りないと思ったらお好みで足してください。
緑豆だけでもいいのですが、家に蓮の実があったので一緒に入れました。蓮の実は自律神経を整え、動悸、不眠、消化機能改善、精神安定によい、と言われています。血(けつ)も養い、滋養強壮作用もあるので、更年期にはいい食材なんです!でも、下痢を止める効果があるので、私のような便秘気味でお腹が張りやすいタイプはほどほどにしないと。緑豆自体も先ほどお伝えしたように体を冷やしますから、胃が冷えすぎないように、ホットもしくは常温で私はいただいています。
ちなみに、今回は豆の量を1合にしましたが、ほかのレシピでは2合で水2Lで作ってる方もいるので、多めに作って冷蔵庫保存して食べてもいいと思います。
ここでも台湾の大同電鍋が大活躍
もちろん普通の鍋でことこと煮てもいいのですが、愛する台湾の大同電鍋にセットしてポンと電源オン。あとはひたすら煮るだけです。電鍋の外釜の水量は、1合カップ2杯×3回+1合1杯分、その後保温状態で柔らかくなるまで様子をみました。
もちろんアクは取ったほうがいいですが、電鍋に放り込んで他の作業をしていたので実はアクはとってませーん!でも食べたら、はっきりと豆の味がして、私は平気でした(笑)。大同電鍋は時短できるので、本当に便利ですね。
緑豆への意識はアジアの国々から
緑豆はインド原産、アジア、アフリカ、南アメリカ、オーストラリアなどで作られているそうです。
私が緑豆という食材を意識したのは、北京旅行が最初でした。古い四合院タイプのホテルの朝食で緑豆のお粥が出てきたんです。日本のお粥に比べてものすごく水分が多くて、お粥というよりほぼスープだなと思いました。日替わりでアズキ粥やアワ粥の日もあり、肉まんの具がない皮だけのふかふかな万頭(マントウ)と、さらに何皿ものおかずとともにいただいた、それが中国式ブレックファストとの出会いでした。
次の出会いは韓国です。緑豆の粉でつくったチヂミ、ピンデトックを食べました。ある日、雨が降ったからチヂミを食べようと友人に言われて市場に行ったら、みんな緑豆チヂミとマッコリを飲んでました・・・。なんで?と理由を聞くと、「うーん、昔から雨が降ると食べると言われていて、チヂミを油で揚げ焼きしているピチピチした音が、雨がトタン屋根に当たって発する音に似ているからと言われてるけど、ほんとかどうかわからない(笑)。」とのことでした。音から食べ物を連想するエピソードは面白いですよね。
ベトナムのぜんざい、チェーにも緑豆が入ってましたし、豆をスイーツにするのはアジア的です。
今回作った緑豆湯は、日本に置き換えると、アズキで薄めのぜんざいを作って、さらに豆を煮た汁を飲むってかんじでしょうか。アズキもむくみをとるのでアズキ茶としても飲みますし、似てる発想でしょうね。でもアズキは平性の性質ですので、緑豆やハトムギよりは体を冷やしませんから、体調で使い分けるといいと思います。