専門店も続々と登場し、バリエーションも増えているベトナム発のサンドイッチ「バインミー」。オープン時から私がリピートしている高田馬場の専門店「バインミーサンドイッチ」を皮切りに、現在ではバインミーはベトナム料理レストランのメニューにも並ぶようになり、何よりコロナ禍でのテイクアウトの選択肢としてもますます注目されています。
ポイントは大根と人参の甘酢漬けで、爽やかな甘辛さが癖になるカジュアルなヘルシーフードです。ベトナムの方達の日本における新しい飲食店業態の一つとも成りつつあるこの「バインミー」。かまるオススメの3店を、是非ご賞味ください。
オススメ店①バインミーサンドイッチ
まず、私が知っている限りでは日本初のバインミー専門店、それが高田馬場駅そばにある「バインミーサンドイッチ」です。2010年に開店した先駆店で、今は、バインミーも定番ものだけでなくフムス(中東でよく食べられるひよこ豆などのペースト)やビーガン・スイーツなど、ベジタリアンの方に対応したメニューも充実しています。
今回感動したのが、チーズと野菜のベジ・バインミー!お肉がなくてもここまで濃厚かつ後味すっきりの絶妙な美味しさに出来るんだと、海外からベジタリアンの友人が来た時には、南インド料理店かやはりこちらだなと改めて思いました。
また、この店は、高田馬場がバインミー及びベトナム料理好きが集まるエリアとなった火付け役でもあります。「バインミーシンチャオ」「バインミーゴンゴン」と専門店だけで3店ある街は日本中でここが最初ではないでしょうか。
アジアンフードの日本進出を牽引する高田馬場
高田馬場はミャンマー料理やタイ料理、あとインド料理など、アジアのそれまで知らなかった味の店がスタートすることが多い街です。大久保とはまた違って、東南アジア系が多いですね。今は色々な街で見かけるようになったトムヤムラーメンの「ティーヌン」も、高田馬場駅早稲田口側にある1号店(1992年開店)が発祥なんですよ。
そんな高田馬場で今気になるのはやはりミャンマーの存在感。何軒あるのかが把握出来ないくらいで、定食的なお店からカラオケのある店などタイプも様々。私はラペットゥ(発酵したお茶の漬物)を使ったメニューがミャンマー料理の中では一番好きなのですが、他にも体験したことのない料理も多く、近々ミャンマー特集もしたいと思っています。
オススメ店②nico☆バインミー
バインミー専門店が、恵比寿をはじめ神宮前エリアや世田谷区内などにも増えていることはとても楽しいことだと思っていますが、私は美味しさ+コスパも大切にしています。次にオススメするのは、日本橋人形町の路地裏に2018年オープンした「nico☆バインミー」です。高田馬場「バインミーサンドイッチ」の出身だけあって、ぶれのない本物の味に日本人店主ゆえのセンスも光っていて、満足度がとても高いです。
チーズと野菜のバインミーも美味しいですが、今回は鉄板のベトナムハムとレバーのバインミーに、青唐辛子のソースをトッピングしました。バインミーに限らずインパクトのある味が好みのためセメてみたら大正解。バインミーは色々食べている方だと思うのですが、ここのフランスパンが一番具材やソースとマッチしているように感じています。キューバサンドやトルコのサバサンドしかり、高級過ぎないパンの方が合うような気がしていて、そんなことも今度調べてみたいですね。
高田馬場と浅草にある「バインミーシンチャオ」をベトナム人留学生兄弟の若者が成功させたことをきっかけに、大久保と浜田山の「BAMI OISHI(バミオーイシ)」など、ベトナム人の方がオーナーのバインミー店も増えてきました。テイクアウトをメインとしたバインミー専門店は比較的投資金額少なめで開業出来るということもあるのでしょうが、本場の味が多くの人に喜ばれている証明でもあり、日本でのベトナム人の方のビジネスが広がっているのは素敵ですね。
地元屋台の味に日本的アレンジが加わる楽しみ
トルコやタイの屋台的お店はこれまでもありましたが、ベトナム人の母国の味がバインミーという形で味わえることになったのも色々な意味で嬉しいです。
また、「バインミーサンドイッチ」も「nico☆バインミー」もそうですが、日本人の若い人達がアレンジをしてさらに違うセンスのバインミー店に進化していることにもわくわくします。
オススメ店③エリぱんの旅するバインミー
そういったお店の一つが、鎌倉に今年春オープンした「エリぱんの旅するバインミー」です。
3種のバインミーを基本としている中で、今回はハノイ(レタス、キュウリ、チキン、甘酢漬け、香菜)を注文してみました。元々、パンのお店をやっていただけあってソフトフランスパンのフワサク感が、他のお店のバインミーとは一味違います。
ゆったりした鎌倉らしさと女性オーナーのキャラが反映された優しさが染みる味です。