自粛生活の中では「ウォーキングやランニングが外に出る楽しみ」ということで、スニーカー生活が多くなった方が多いのではないでしょうか。一方で、ウォーキングやランニング後になんだか足が痛い…と感じ悩んでいる方も少なくないようですね。
かまる流では、そんな“かなり大切”なフットケアのお話をシューフィッターさんに伺い、インソールの重要性を中心に2回に渡ってお届けしました。(1回目、2回目からまずお読みください)
シューズの選び方と足の不調の関係が知りたい
足について大きな悩みを抱えていてもそうでなくても、インソールをオーダーする場合はシューマイスターや義肢装具士さん、シューフィッターさんがいるお店でとにかく相談することがポイントとのことでした。インソールのメンテナンスについて適切にアドバイスしてもらえますし、2枚目以降のことを考えるとそういったお店であるととても安心なことがよくわかりました。
フットケアのお話も3回目の今回が最終回。今回はオンラインでのサービスやシューズの選び方についてお聞きしたいと思います!私が最近感じている足の不調についてもお話ししながら、女性が特に気をつけた方がよい足の症例や危険信号、そして有効な対策などについても教えてもらおうと思います。
シューフィッターさんに聞きました!

長野県松本市「コンフォートかみむら」
今回の記事では、新しいオンラインサービスやシューズの選び方など身近なことも含め、フットケア記事1回目と2回目に引き続き「コンフォートかみむら」のシューフィッター・上村智仁さんに質問をさせてもらいました。
シューズ選びのためのオンラインサービスはある?
また、今はまだあまり外出できる状況ではないため、オンラインによるサービスはなにかありますでしょうか?
A.同じメーカー・ブランドの中でも靴の形は様々あります。
スニーカーに特化しているわけではないですが、オンラインで自分にあった靴選びをするには、ZOZOMATも良いのではないかと思います。

ZOZOMAT
私自身まだ使ったことが無いのですが、計測方法やその結果の画像を見せていただいた事があります。また当社のスタッフ(シューフィッター)も試したところ、かなり正確に測れたようなので自宅で計測をトライするためには良いと思います。
また、シューフィッターのいる靴店で、その店独自にお客様ご自身でサイズの測り方をアドバイスしてくれて、そのサイズと足の写真をメールなどで確認し、靴を選んで販売してくれる専門店もございます。
自分でシューズを選ぶ時に気をつけるポイントは?
A.お店で靴選びをする際に試して頂きたいのですが、まず靴を履くときにつま先を上げて足のカカトが靴のカカト部分にしっかりとくっついた状態で靴紐を結んでください。
そして立ち上がった時に足の指先をゴニョゴニョ動かしていただき、靴の先端に足が触らない位のスペース(およそ5mm~10mm程度がおススメですが、目的によってこの余裕寸法は変わってきます)があるものを選んでください。本当に快適な靴を選ぶには、ご自分の足のサイズと特徴を知ってそのサイズと特徴にあったタイプの靴を選ぶことだと思います。足のサイズや特徴にはあわないけどデザインが気に入ってしまった場合には、履き心地は我慢しなければならないこともあると思います。
また、靴の素材、特にかかとの芯が柔らかすぎる物だと、人によっては荷重が左右に動いてしまい挫いてしまう原因になる可能性もあるので、出来ればかかとの芯はある程度しっかりした靴を選んでください。
こう書いていると、ニュアンスだけしかお伝え出来ず、心苦しい気持ちもあります。やはり、正確なものは専門店でアドバイス聞きながら選ぶ、と言うことに越したことはないですね。
モートン病ってなに?どう対処したらいい?
Q.ところで個人的なことになりますが、スニーカー以外の靴をはいた時にも気になることが最近あります。実は昨年山に登った際に指を圧迫したせいか左足の人差指の爪がはがれてしまい、今はほぼもとにもどったのですが中指の根元あたりにピリッといたみが生じることがあります。
ネットで調べてみると「モートン病」という症例があるそうですね。友人にきいたら、整形外科病院で「モートン病」と診断されて手術やインソールでの矯正治療を提示されたことがあると言っていたのですが、「モートン病」とインソールについて簡単に教えてもらえますか?
A.モートン病の原因も様々あり、ここでお伝えすると長くなってしまうので省かせていただきますが、神経腫の一種です。ミドルエイジの女性に多いといわれていますね。神経腫と聞くとぎょっとするかもしれませんが、命にかかわるような重病ではありません。
個人差はあると思いますが、これもやはりインソールで正しいアーチを作ってあげることで緩和する人が多数います。
実際に当店に来られるお客様でモートンと診断されて来られたお客様のなかには、ちゃんとしたインソールの靴を履いただけで、痛くないからこの靴を履いて帰ります、というような方も多数います。
モートン病以外で女性に多い足のトラブルはありますか?
Q.日々の歩き方や姿勢、そして加齢の影響もあるのかもしれませんね。関連性があるのかわかりませんが、その足のいたみを感じるようになった頃から今まで以上に足だけ冷えるようになってきていまして、自粛状態が落ち着いたら専門病院でまずは診療を受けたいと思います。
最後に、「モートン病」以外での女性に多い足のトラブルやその対策について教えてもらえますでしょうか?
A.女性の足のトラブルで一番多い相談は、外反母趾ですね。
前回の記事でも少し触れましたが、女性は身体の作りが柔らかい方が多いので、足にあった靴選びや、正しい靴の履き方をしないと、足が靴に負けてしまうのです。きつすぎる靴はもちろんですが、ゆるすぎる靴や、柔らかすぎる靴は足を痛める原因にもなりますので要注意です。
オンラインで自分の足を測れるZOZOMATのこと、そして、シューフィッターさんがいる専門店でもメールなどを活用した便利なサービスがはじまっていることも知ることができて、色々試してみたくなりました。
なお、女性の足トラブルについては専門に取り組まれている整形外科の先生などにも近々お話しを聞けたらと思っています。
※全国のシューフィッター及びシューフィッターのいる店舗は「足と靴と健康協議会」のサイトで検索可能です。
取材協力・画像提供:コンフォートかみむら 松本店