- 今年の冬は寒い日が多いですね。そこにコロナ疲れも重なって、私はゆっくり湯治をしたい気持ちが抑えられません。とはいえ、旅行や外食にはまだ抵抗感がある中、都心や鎌倉などで新しいスタイルの温泉湯治ができる施設、「ルフロ(Le Furo)」のことを思い出しました。そこで今回は、「ルフロ」鎌倉店でかつて体験した時のレポートと、同店のリニューアルオープン最新情報などをお伝えします。
2021年1月にご紹介した熱海の現代版湯治宿「SOKI ATAMI」に続く、オルタナティブな湯治施設の特集第二弾です。
現代版湯治施設「ルフロ」とは
温泉湯治という我が国の伝統文化と最新技術が融合した温浴施設「ルフロ」。西麻布にある直営店本店には、六本木ヒルズや東京タワーが一望できる露天風呂があることは以前から噂できいていましたが、私が興味をもったのは鎌倉店。
千年以上昔より鎌倉に伝わる仏教由来の「蒸し風炉」と秋田県の「天然石風炉温泉」を現代の技術でミックスさせ忠実に再現したんだそうです。そんな鎌倉のサロンでミネラルミスト浴の体験をしたのは、今から2〜3年くらい前のことになります。
「ルフロ 鎌倉店」体験レポート
鎌倉駅から人が多い小町通りを避けて線路沿いを5〜6分歩き、小川沿いの秘密めいた道を抜けると、低層の個性的な住宅が並ぶ一角で白い建物を発見。
お気に入りのショップやスペースも多いこのエリアは、駅から近いのにとっても静かで落ち着きます。「ルフロ」鎌倉店の受付は、この建物の外階段を上がった2階です。それでは、スタッフの方による説明内容を思い出してみましょう。
ミネラルへの徹底したこだわり
まずは「ルフロ」が最もこだわっているミネラルについてです。ミネラル分は皮膚から吸収するのが最もデトックス効果が高く、次に舌からの吸収がよいそうで、特許を取ったミネラル分を混ぜた水がサロンにいる間は常に飲めるようになっています。
※画像はイメージです
そのミネラル分入りのお水を飲んでも、感じる味覚が人によって違うということにまずびっくり!一覧表を見ながら説明をきくと、例えば酸味を感じる人はミネラル分の中でもリンが足りてないんだそう。そうすると疲れやすく、でも飲み続けるとその酸味が薄くなって無味になるとのこと。必要なミネラル分だけ身体に吸収されていってバランスのよい身体になるという素晴らしさです。
ミネラルミスト浴でデトックス!
そして、待ってましたのミネラルミスト浴です。1階にあって、初回は10分入って10分休憩の3セットでの60分がオススメとのこと。なるべく湯治のミネラル分を身体に浸透させたいので、先に髪や身体をシャワーで洗い流して、さてミストルームへ。
中には石が敷き詰められていて、その上でうつ伏せや仰向けになることで心地よいデトックスタイムが過ごせます。岩盤浴と熱くないミストサウナのミックス版といえばよいでしょうか。いつも意識して温めている腰や首の後ろなどにも乗せやすい石の袋も用意されていているのがさらに嬉しいところ。とにかくミネラル分がじっくり染み込んだ感じがして、あっという間の60分でした。
鎌倉店リニューアル、他店舗情報
さてこの「ルフロ」鎌倉店ですが、2021年2月にリニューアルオープンしています。国内初のクラフト温泉製品の直営販売店「温泉美術館」も併設となったそうなので、また近々に訪ねたいと思っています。
ところで、温泉湯治「ルフロ」(TOJI SPA「ルフロ」と現在はいうようです)のことを私が最初に知った時は、西麻布の本店とこの鎌倉店だけだったのですが、今では三重県のリゾート施設、アクアイグニスの中にも直営店があります。さらに、プロデュースを手掛けているサロンも京都や関西空港など4店舗あるそうで、現代版の温泉湯治サロンを求めていた人がいかに多かったかがわかります。
ルフロ誕生のきっかけは秋田の玉川温泉
そして、一番お話ししておきたかったのが、この「ルフロ」の事業は究極の湯治温泉、秋田の玉川温泉をきっかけとしてスタートしていること。免疫力を一気に高めることから癌治療に訪れる方も多いこの玉川温泉は、pH1.2の世界でもまれにみる強酸性の温泉。
▲秋田県玉川温泉 源泉
「ルフロ」オーナーはここで湯治体験をして人生観がかわったと語っています。そして、そこからの行動力がすごく、温泉湯治を都心で再現するために、最新技術で主要な温泉成分を細かくミスト化して国際特許も取得。ミネラル補給とデトックスを同時に実現するという、これまでにない全く新しい温浴施設を生み出したこと、感服です。
最近は、自らをクラフト温泉メーカーと表現し、箱根や別府などの全国の名湯を温泉職人の技でドリップして成分豊かな濃縮温泉も作りあげていますよ。
▼オルタナティブな湯治宿「SOKI ATAMI」の記事はこちら