先日友人が自宅で採れたカリンと、長野県産の高麗人参をくれました。
人参酒は仕込んで1年くらいしないといい色にならないので、常に次のストックを仕込んでおきたいのです。来年分までしかなく、韓国に行けない今どうしようかなと思っていたら、国産を見つけたよと運んできてくれました。というわけで、冬にいい薬膳酒2種です。
風邪予防にも!カリンの効果効能
カリンは、漢字で書くと花梨。中国から平安時代より前には渡来しているようです。10月~12月が旬のバラ科カリン属の植物です。山形県や長野県、山梨県などが生産地です。家でカリンのシロップ漬けを作っていた記憶があり、ルーツに南信州があるので、「ほうとう」と同じくこれも何か関係があるのかもしれません。
カリンは、とても甘いいい香りがします。果実は渋くて、また硬くて切るのに一苦労で生食は向きません。なので、砂糖漬け、ジャム、お酒などに加工します。
痰や咳に効くので、のど飴によく入ってますよね。クエン酸やリンゴ酸が多いので、疲労物質の乳酸を分解して回復を早める効果も。また、細菌やウイルスなどを殺し炎症を和らげるので、感染症予防によいです。ビタミンCも豊富なので、風邪予防、美白効果もあります。また、水溶性の食物繊維ペクチンが豊富なので、腸のお掃除によく腸内環境を整えてくれます。またカリウムも多いので、むくみにもよいと言われます。
カリン酒の作り方
材料:
- カリン 1kg
- 氷砂糖 200-300g
- ホワイトリカー 1.8L
作り方:
①まず、熱めのお湯でタワシやスポンジを使って、カリンの表面の汚れを落とします。
②包丁でカリンを輪切りにしします。
③カリンは、種ごと煮沸した瓶に入れ、氷砂糖を入れます。
④ホワイリカーを注いで出来上がり。
⑤1日1回は瓶を回して中身を混ぜて、3か月後くらいから飲めます。
今回は、切ってみたら中が少し黒ずんでいたので、カットして種もはずして使いました。表記は計算しやすい数字にしましたが、私が作ったのは1Lの瓶に500ccのホワイトリカーの分量程度になりました。
カリンは渋みが出るので、6か月で中身を漉して移し替えたほうがいいです。漬けるときにレモンを少し入れて渋みをまろやかにするというレシピもありました。
韓国でもカリンはよくシロップ漬けをお湯にといて「モグァチャ(カリン茶)」として飲みます。秋の韓国の市場にカリンが積んであるのを見たことがあります。通り過ぎるといい香りがして、日本より身近な感じがしました。冬が寒く乾燥も強いお国柄だからかもしれません。日本でも韓国系スーパーに行くとジャム状のカリン茶が入手できるので、お手軽に試してみてはどうでしょう。他にも「ユジャチャ(柚子茶)」「センガンチャ(生姜茶)」「テチュチャ(ナツメ茶)」などもあります。ジャムをお湯で溶いて飲むイメージで、デザート代わりにも良い感じ。
高麗人参酒も手作りで楽しむ
次に高麗人参酒です。
こちらも、人参をスポンジなどでこすって汚れをおとし乾かして、瓶に入れてホワイトリカーを注ぐだけです。梅酒を漬けていた3Lの瓶を漉してあけたので、こちらに2本入れました。
1年以上はねかせたいので、飲むのは2022年以降かな。国産人参酒は初めてなので飲み比べが楽しみです。
高麗人参(朝鮮人参)は、温性の性質なので、ともかく身体をあたため、新陳代謝を促し、健胃整腸の作用があると言われてます。もともと病弱な人や風邪などで身体が弱ってる人などにいい薬効があります。私たちにとって、人参といえばサムゲタンに入ってる苦い根っこというイメージですが、確かに疲れには効くのです。あまりとりすぎるとのぼせちゃうんですけど。ここ最近急に寒くなったのと、年末の掃除疲れもあり、免疫をあげようと、ナツメとクコと高麗人参の自家製薬酒をお湯割りで一杯、数日飲んでいたのですが、どうものぼせたようで逆に睡眠の質が悪くなって反省中。体質があるので、皆さんも様子見ながら試してみてくださいね。
高麗人参酒や高麗人参を使っての薬膳鍋などのレシピは、この冬改めてご紹介したいと思っています。