現代女子のセルフケアとして静かに話題。心身を清めるお香「塗香」とは?

みなさん、塗香(ずこう)って存じですか。簡単にいうと、数種の香木をブレンドして粉にした、字の通り塗るお香のことです。仏像や修行僧の身体にお香を塗って穢れ(けがれ)をとるという動詞的意味と、お香そのものの名詞としても意味があります。

そういった歴史ある伝統的な塗香に、2020年、新しい動きがおきはじめました。それは、お香マニアの間だけの話しではありません。オーガニックコスメのショップ「ビープル バイ コスメキッチン」がオリジナル塗香を発売することにまで至っているんですよ。今回と次回は、そんな塗香の歴史と今をお伝えしたいと思います。

仏教で取り入れられてきた「塗香」

塗香の起源はインドにあり、香木から香料を取り、身体につけて体臭を消すことを目的とし、そこから、体を清める・邪気を寄せ付けないということで仏教で取り入れられたとされています。

日常で塗香に触れる経験があるとすると、写経でしょうか。写経前に手を清めるために使うので写経場に置いてあり、そこで初めて目にする人もいるかもしれません。

▲写経イメージ

また、参拝の前に手水舎(ちょうずや)で手を洗い身を清めますが、場所によってない時は塗香で手を清めることができます。成分としても和のアロマ的な使い方が出来て、持ち歩くと意外に使えるんですよ。

ではいったいどこで買えるのでしょうか。

塗香はどこで購入できる?その成分は?

オーソドックスなものは、お香屋さんで買えます。私は友人が勤めているので、初めて自分で買ったのは日本香堂」の塗香でした。成分をみると沈香・白檀・丁子・ 桂皮 など生薬をベースにしたとあります。次に買った「香老舗 松栄堂」のものは、白檀・丁子・ 桂皮 ・竜脳などがベースと書いてありました。処方はメーカーによって少しづつ違い、おそらくオリジナル感を出しているのでしょう。

口に含むことがあるため、丁子(クローブ)や 桂皮 (シナモン)など、生薬をはじめナチュラルなもの、料理でも使われるスパイスが入っていて清涼感があるのが特徴です。カレーに入っている成分が多いですね(笑)。

▲「日本香堂」の塗香

そんな塗香の新しいタイプの製品情報を、私はまず2020年夏に得ました。以前から愛用しているオルタナティブなお香屋さんから配信されたニュースで、本当にはまっているお店なので大興奮。そのため、その店名も含め詳しいことは、次回じっくりお伝えさせてください。他の製品の強烈な個性や、京都のそのお店と巡りあったエピソードなどと共に。

古くから伝わる塗香が、おしゃれな「ZUKO」へ!

さて、2020年10月、なんと「ビープル バイ コスメキッチン」からも塗香製品が発売されました。それもオリジナル品が。その名も「ZUKO」です。

2種あって、「浄化(Purification)」の方の成分は、白檀・大茴香・ 桂皮 ・ホワイトセージ・フランキンセンス・バニラ。「瞑想(Meditation)」は、白檀・大茴香・ 桂皮 ・クローブ・カルダモン・オレンジ・バニラです。西洋アロマが配合されていて、ビギナーでもトライしやすい配合になっているので、店頭でぜひ体感してみてください。

先が見えないコロナ禍で、自らの精神状態を保つのは正直なかなか難しいもの。ですので、香る力のナチュラルな助けを借りてみましょう。香木そのものを粉にした塗香のパワーは、お塩より浄化の威力が高いという人もいます。トラディショナルなものでも、今回ご紹介したアレンジしたものでも、一度試して身近に感じてみてください。
  

最新情報をチェックしよう!